トップページ > 「医師転職時代」の医師のマナー/医師の転職時のマナー「リードは取れ、しかし聞き上手たれ」

病院が医者を選ぴ、患者が医者を選ぶ時代に入ります。正にチーム医療の時代です。実力のない医師やコメデイカルとうまくやっていくことのできない協調性に欠ける医師は冷遇されてしまう時代に入ることは間違いありません。
医師たる者、自分の責任において自分を磨き、自分を売り込めるだけの実力を身につけておくべきです。当サイトでは随所に実例を挙げながら医師が日常の仕事をして行く上でのマナーを解説していきます。
(シニア医師)

「医師転職時代」の医師のマナー

  • 医師の転職時のマナー
    「リードは取れ、しかし聞き上手たれ」

医師と患者の関係は、もとより主従ではありません。主体と客体です。

つまり、両者の共通項は病気ですが、ことそれに関しては、絶対的に医者の方が精通しています。病気の主は患者ですが、その正体をつきとめられるのは医者です。

患者は自分の肉体の故障がもたらした様々な症状を医者に訴え、医者はそれらの症状がいつから、どんな経過で起こってきたかを尋ね、尋ねながら推理を働かせて正診にこぎつけようとします。

だから医者の仕事は、残していった幾つかの証拠物件から犯人を探り当てる刑事のそれと似ています。

患者は医者の前に坐ると思ったことの半分も言えずじまいで診察室を出るといわれます。

しかし中には、そうあっては口惜しいと、現在の愁訴とは関係のなさそうな古い話から始めて実に細々と病状を訴える患者がいます。大抵の医者は途中で話を遮ってしまいますが、これは主体と客体の関係が逆転しているのです。精神科医なら患者の支離滅裂、 まとまらない話し振りも診断の一助になると黙って聞き手に回っているでしょうが、肉体の不調を訴えてきた患者に対しては、常に医者がリードしてキーワードをうまく引き出すようにすべきです。

その際、相手の話し方を、いかにもまどろっこしい、聞いちゃおれないといった露骨な態度で遮らないことである。これは相当相手を傷つける。余談ながら、裁判所の審尋で、口頭弁論というのに一向に原告の訴えに耳を貸さず、独断専横甚しく話を遮る裁判官に出くわすことがあります。

非常に不愉快きわまりない一方で、卑屈な思いに捉われ、二の句を継げなくなります。

患者はあくまで弱者であり、優しさといたわりを求めて来ていることを忘れてはいけません。居丈高で短気な医者の言葉には容易に傷つくのです。

自分の病状を初対面の医者の前で理路整然と話せるような、度胸とスマートな頭脳の持主はそんなにはいません。

多くの患者はおどおどし、いつになく緊張し、上がってしまって、前後の脈絡なく話し続けます。

黙って聞いていては仕事にならないから適当に遮ることになりますが、このお喋りめ、といかにも不快気な顔で制してはなりません。短気な医者はすぐに相手の口を封じにかかります。

「くどくど話しても言いたいことがつかめないから、簡単に要領よく話してくれませんかね」と率直に患者に注文をつけるのはまだいい方で、医者が質問を投げかけながら、患者の答えが少しでも長引くとすぐにそれを遮って相手を消化不良に落し入れるやりとりをしばしば耳にします。

<続く>

(シニア医師)

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「医師転職時代」の医師のマナー<2018年10月>
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